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良薬くちにアメル

酸いより甘いより苦味が強い、日々の記録を残していきます

スキャマンダーさんと共有と共感

先日、婚活アプリで知り合った県内の男性から映画を観ようというお誘いがあり、お会いしてきた。彼(仮にスキャマンダーさんとする)は私とは20歳以上歳が離れていたため、かなり早い段階で「結婚相手としてはナシです」という旨は伝えていたのだが、まぁそれはそれで、私はあまり深く考えずにお誘いをお受けしたのだ。終わってみれば、本当に楽しく過ごすことができたし、非常に良い「オフ会」だったと思う。

プロフィール写真やアピール文の感想を交換できたので、得るものも多かった。婚活を続ける上で、こういう男性の存在は貴重だしありがたいな、と思う。

 

スキャマンダーさんから色々と話を聞かせていただく中で、最近の婚活のテーマとして「共有」と「共感」がある、と感じた。「フィーリングが合う」というやつとは違うかもしれない。具体的に同じ趣味があり、同じ体験ができること、あるいは「私もそう思っていたの!」と感じることなどだ。かくいう私も、この共有と共感に囚われている。

 

婚活アプリを使い始めると、何百人、何千人といる会員の中から「好きに選びなさい」と言われる状態になるのだが、それを無理やり淘汰するとき「同じ趣味がある異性」に絞るひとが多い。プロフィールの文章にも「ひとつでも同じ趣味があればよろしくお願いします」「◯◯が好きなので、同じ趣味の方を探しています」といった文言はよく見かける。あまりにもよく見るので、もしかしたらそういうテンプレートがあるのかもしれないが、それを掲載するということは、少なくともその文言に違和感を感じていないということだろう。

私はあまり「同じ趣味」に重きを置いていないのだが、もちろん好きなことを共有したい気持ちは理解できる。ただ私は「共有したい」という気持ちをぶつける相手が女友達であることが多い。というか、もしかすると「運命の男性」というのは激しく共感できる男性のことではないだろうか、と思うくらい、異性に共感した経験がない。

どんなに同じ経験を共有しても、結局感じることは人それぞれ違うのだ。

ところが女性同士だと、ピンとくるところが同じだったりする。同じ映画を見て「主演俳優の爪がすごく綺麗で釘付けになった」とか。異性より同性の方が目の付け所が似ているので当然だ。だから私は最初から結婚相手に対して「体験の共有」を求めない。それは友人と楽しむもので、さらに言えば女性に期待すること、と思っている。

それよりも大きな問題は、お金の価値観や宗教の違いだと思うのだが、もしかするとこれは口にしづらいのだろうか。もし結婚相手が「僕は高島屋で売っている野菜しか食べない」という主義のひとであれば、お金の価値観が違いすぎて苦労しそうだと思う。宗教も、考え方はともかく、思い入れの強さや宗派によって、お金の遣い方や時間の使い方が異なるので、絶対に軽んじるわけにはいかない。

 

あとは、オフ会の価値観。これはネット婚活でもっとも厄介な価値観だ。スキャマンダーさんも、これについては悩ましいと感じているようだった。

スキャマンダーさんと私はオフ会の価値観が似ている。まずは会って話をしよう、というスタンスだ。ネット上ではこれを嫌がる人もいるので、私も彼もそれぞれ粘り強くメッセージのやりとりを続けているのだが、そのときのスキャマンダーさんのお相手は、40代の女性であったらしい。メッセージのやり取りを繰り返し、だいぶ打ち解けてきたな、という頃を見計らって「お会いしませんか」と提案したそうなのだが、女性は手のひらを返したようになり、連絡が途絶えてしまったそうだ。

オンラインとはいえ婚活だ。婚姻届を出す日まで会わないというわけにはいかないのだし、いつかは会うのだと腹を括る必要がある。しかし、その女性に対してどんなタイミングでお誘いをすれば良かったのかは、女性の私にもわからない。

何にしろ、「まずは会おう」「これくらい話したら会いたい」「じっくり話すまで会いたくない」など、オフ会もといデートにこぎつけるまでに欲しい日数は、本当に人それぞれだ。どんなに趣味が合う相手でも、ここが合致しないとお話にならない。

こだわりの強いものこそ共有したい、同じ価値観でありたいという気持ちが強いだろう。大切なことほどなかなか共有できないものなのかもしれない。ダンブルドアとグリンデルバルドにしても、もとはといえば…まぁ、この先は映画館でご覧ください。