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良薬くちにアメル

酸いより甘いより苦味が強い、日々の記録を残していきます

どんなに鏡を見つめても自分がわからないときがある

自分の価値について考えることがある。

近年は妙に色々なことに自信がなくて、ともすれば後ろを向いたままぐずくずと立ち止まることが多い。年齢を重ね、人間としての視点や社会での立ち位置が変わっていくことに、適応しきれていないせいもあるだろう。今まではただ楽しく船を漕いでいたのに、進路の先でちらちらと光る灯台のように「出産のリミット」や避けられない困難が見え始め、とにかく考えなしではいられなくなった。

加齢自体を悲観することはあまりないが、年齢と比較して収入が低いことはコンプレックスだし、実家からの援助も期待できないので、本当に経済面での私の価値はないに等しいと思う。

「隣にいてくれるだけでいいよ」と言ってあげたくなるようなルックスでもなければ、癒し系の気配り上手でもない。そういえば忘れがちだが、最終学歴も大学ではなく専門卒だし。

でも、名前のない料理をちゃかちゃかと作るのは得意だ。安い服をそれなりに美しく見えるように着るのも得意。興味のあることや趣味が多いから、幅広い話題の引き出しを持っている。

強みらしいものはそれくらいだろうか。それだけと言ってしまえばそれだけのような気もする。白状すると、今まで自分の価値については「まぁ子供が産める年齢だしとりまグイグイいってみるわ」くらいの気持ちで棚上げ状態だった。それでも受け入れようとしてくれる男性は一応いたので、長らく目を逸らしたままでいられたのだけれど。

 

自分の価値を思う。たいして高くはないような。私の相場に釣り合う男性像が、よくわからない。

 

自分の持っている釣り竿で、果たしてどのくらいの大きさの魚が釣れるのかわからないまま水面に糸を垂らしている気がする。もしかしたら、これはコイキングしか釣れないボロの釣り竿かもしれないのに。そんな釣り竿を握りながら私は「はやくミニリュウ釣れないかな〜!」なんてワクワクしているのだろうか。釣れないわミニリュウ。早く教えてあげて。

 

そもそもなぜこんなことを考え始めたのかというと、東京の婚活パーティーに遠征したいな、と考え始めたからだ。もともと東京のほうに行きたいと長らく言っていたのだが、婚活や結婚でそれがうやむやになってしまうのが、急に我慢ならなくなった。といっても、東京で働きたい、関東に住みたいという気持ちがあることは、婚活の場で結構公言していた気もする。抑えつけているようで、やはり私にとっては譲れないライフプランなのかもしれない。

問題は地方都市からたまに遠征してくる貧乏ったらしい田舎女を、面倒臭がらずに相手にしてくれる男性がどれだけいるかだ。ただでさえモテないのに、滅多に会えない女なんてネックじゃないだろうか。

いやもう、モテる女を演じきるしかない。滅多に会えないというネックを希少価値に変えて、最後まで価値のある雰囲気で騙しきるしかない。あわよくば「隣にいてくれるだけでいいよ」と思わせるために。

 

結婚しようがしまいが、自分の機嫌は自分で取るしかないように、自分の幸せは自分で掴むしかない。やりたいことは自分で始めなければいけないし、欲しいものは自分で手にいれなくてはならない。今までもずっとそうしてきたし、なるべくちゃんと手に入れてきた。できるだけ自分を幸せにしてやろうと頑張ってきた。今の私にとって過去の私はちょっとしたヒーローで、ちゃんと価値のある女だったと思う。

世間的には私はボロい釣り竿で、道行くトサキントなどにはなめられているかもしれない。だけど悪くないところだってちゃんとある。ちょっと磨いて手を加えれば、角度によってはいい釣り竿に見えたりもするはずだ。アズマオウタッツーが思わず「あれ?いいやつじゃん?」って言ってしまうような。自撮りでも奇跡の1枚とかあるし。

モテ見え、頑張ろう。

 

という経緯があったりなかったりして先日、髪をバッサリと切ったのだった。非モテとも言われるハンサム風ショートボブだ。あまりに見慣れなくて、鏡を見るといまだに不思議な気持ちがするけれど、結構気に入っている。新しい髪型に似合う口紅を、はやく買いに行きたい。