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良薬くちにアメル

酸いより甘いより苦味が強い、日々の記録を残していきます

四つ折りの覚書

私の歴史を振りかえると「結婚願望がない」という瞬間は、あまりなかったと思う。

しかしよくよく思い返せば、中学生くらいの頃は、結婚することに対して少し嫌なイメージがあったかもしれない。ぼんやりとした想像ながら、家庭のために自分を犠牲にすることが嫌だった。まだそういう風潮が一般的であることを、13歳の少女が肌で感じられる時代だった。

時代が変わり、世間が変わり、私の感覚もだいぶ変わったように思う。

 

新しい家族のために日常のなにかを我慢したり、自分のルーティンを変えることを、大変そうだと思うのに変わりはないが、それに対して昔ほどネガティブなイメージはない。というか、そうならないように暮らせる人と結婚すればいいのだと気付いた。私が子供の頃には想像し難い話だったかもしれないが、そういう選択ができる時代になってきた。夫婦間で、親子間で、自分たちのルールを作る時代だ。

 

「折り合いをつける」という言葉がある。

独身時代の私には、いくつかの選択肢が用意されていて、それを自由に選んで良いことになっている。おそらく四つ折りの紙のような状態だ。

新しい家庭で日々を過ごす中、社会や家族と様々な折り合いをつけ、折り合いをつけるたびに洗練されていき、少しずつ鶴や何かの形になっていく。何者でもない四つ折りから変わっていく自分に、きっと何度も戸惑うだろう。それでも変化を楽しめる大人になりたいし、生涯を終えるその時まで、変わることを恐れない人でありたい。