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良薬くちにアメル

酸いより甘いより苦味が強い、日々の記録を残していきます

田舎の夏のつまらない合コンのこと

初めての街コンで私が設けた目標は「全員と連絡先を交換すること」だった。自分から教えてほしいと言い出すのが恥ずかしい、なんてつまらない殻を破りたかったという意味もある。しかしそれよりも、自分は一目惚れをしないから、という理由が大きい。

私の場合は、誰のこともおそらくその場では好きにならない。好感を持つことはあれど、ピンと感じることすらない。しかし、何度か会って話をしたら、3回目か4回目の食事の席で、ハッと好きになることがあるかもしれない。

だから、どうしても2回目に繋げることが必要なのだ。

 

夏に、合コンをした。おそらく男性陣は、幹事に無理やりかき集められたメンバーだったのだと思う。私や友人たちは久しぶりの(または初めての)合コンで、笑ってしまうくらい張り切っていたのだが、残念ながら肩透かしをくらうような内容だった。そしてそのとき、男性も女性も誰ひとり「連絡先を交換しよう」と言わなかった。女性側の幹事は私だったので、後日「本当に誰の連絡先も聞かなくていいのか」と友人たちに何度も確認したことを覚えている。もしかすると彼女たちは、自分の連絡先を教えたくないほどその日のことが不快だったのかもしれないが、なんだかなぁ、と虚しい気分になった。

 

少しばかり話をするとお互いに「なんかもういいかな、ハズレだな」という雰囲気になって、飲み放題が終わるとさっさと解散してしまう。そんな経験は、今までも何度かあったように思う。今考えればひどく贅沢な話だ。

 

私も友人たちも、30歳過ぎで異性の知り合いは少なく、地方都市に住み、合コンのチャンスは決して多くない。「一期一会を大切に」という説教ではないが、私にとってはどんな合コンもどんな出会いも貴重だ。一見光り輝く宝物のようには見えない出会いでも、大切にしなければならないものなのだ。

たとえそのひとと縁がなくとも、そのひとの友人と私、もしくはそのひとの友人と私の友人とは縁があるかもしれないのに。

「恋人を作る」という共通の思惑があって集まっているというのに「はいハズレ、終わり終わり」なんて、みんな目的意識が低いよ。こっそりと、そんなことを思っていた。

 

だから自然と、私が1番最初に掲げた婚活の目標は「目標をはっきりさせること」になった。なんとなくの合コンも、なんとなくの婚活も、私はもうしないと決めた。私は運の良いほうではないから、なんとなくでは結果が出ない。ない頭を使って自分なりに分析し、試行錯誤を繰り返す。いつだって私にとって「頑張る」とはそういうことだった。